ラタンの特徴とお手入れについて
ラタンの特徴
ラタンはアジアやアフリカなど熱帯地域に分布するヤシ科のつる性の茎を伸ばす植物の総称です。映画でジャングルを行く登場人物が喉の渇きを癒そうとナイフでつるの茎を切り、その切断面から滴り落ちてくる水を飲むシーンをご覧になったことがあるかも知れませんが、あのようなつるもラタンの一種です。ラタンはその柔軟性と耐久性から家具、かご、マット、編み物などの様々な工芸品に広く利用されています。その保水性や透水性といった特徴から近年は市販のアロマディフューザーにも盛んに用いられています。
ラタンには通気性があり、湿気が多い季節にはそれを吸収し、乾燥した季節には湿気を放出する特性があるため、天然の湿度調整器として家庭内に快適な環境をつくりだすお手伝いをします。東南アジアのリゾートホテルにラタンの家具や小物がしつらえてあるのは単にそのスタイルが尊重されているためだけではありません。
ラタンは熱帯地域に自生する植物であり、その成長は竹と同様に比較的迅速であることから環境負荷が小さく、再生可能な資源としての特性を持っています。近年、再生可能なポリエチレン素材による人工ラタンも広く普及するようになりましたが、比較的安価であることやメンテナンスフリーに近い素材特性といった利点の一方で天然ラタンのような風合いや調湿機能はなく、大規模な生産設備を必要とすることによる環境負荷や、廃棄から再生までのサイクルの確立といった課題も指摘されています。
マイクロプラスチック汚染が広がるいま、環境問題を考えるうえで最終的には土に還る天然素材であるラタンの適切な利活用には大きな可能性があるといえます。
伐採されたラタンはその用途によって丸籐(rattan core)と皮籐(rattan peel)に加工し分類されます。丸籐は横使いの構成材として、皮籐は縦使いの編み込み材として用いています。
丸籐はラタンの幹の芯の部分で、直径数ミリから数センチの幅で様々な大きさの棒状に加工されたものであり、ラタンスタイルでは主に直径8ミリの丸籐を用いて製品を成形しています。
皮籐はエナメル質の表皮を持つラタンの一番外側の部分を分離したのち、これも用途に応じて数ミリ幅のテープ状に加工したもので、製品の表面に編まれている材料です。ラタンスタイルでは製品のサイズによって2ミリから2.3ミリの皮籐を使用しています。
お手入れについて
■ 編み目に溜まった埃が気になる場合はブラシ等で目にそって掃き、水を絞った布で拭いてください。埃が多い場合はブラシのアタッチメントを装着した掃除機をかけるのが効果的です。
■ 湿気の多い場所で使う場合は、カビを防ぐために時々陰干ししてください。濡れた時はすぐに水分を拭きとり乾燥させてください。
■ 製作から間もない製品の場合、表面に塗布されたラッカーのにおいを感じる場合がありますが徐々に消えていきます。気になる場合はしばらく風に当てていただくと比較的早く消えます。
■ テーブルや床などに細かい傷がつく場合があります。気になる場合は底面にフェルトなどを貼ってご使用ください。